食事の前
ホームページに寄せられた質問
テーラワーダの国々で在家の人は食事の前にはなんと唱えているのでしょうか。
(テーラワーダでの在家の唱える言葉としては特に決まったものはないのでしょうか。)
テーラワーダの国々の全てのことは知りません。スリランカ島のことなら、一部知っていると思うのでお答え致します。
在家の人々は何も唱えませんよう、食事前。しかし、食べる前に、又は後、自分の皿に入っている自分が食べる分の一部(一握り)を残して動物や他の生き物に上げます。(食べ物に対する愛着をなくそうと言う気持ちと布施です。)テーラワーダでは自由に何か唱えても構いませんが、それは一般習慣にすることはできません。
出家には釈尊に定められた文句があります。唱える必要はありません。頭の中で念じるだけで十分です。
テーラワーダには食事とは「命を繋ぐための材料」以外何ものでもありません。だから、西洋・日本で見られるような「お食事文化」、「お食事祭り」はありません。
命を支える大事なものではないか、感謝して食べるのは礼儀ではないかと思うことも可能です。では、命を支える為に最も大事な行為は呼吸です。呼吸をするたびに何か唱えなくてはならなくなります。命そのものも無常で苦です。支えるものも無常で苦です。